

散歩にでたら、そのまま家への帰り道がわからなくなってしまったり、自分から電話をかけたのに相手がでたとたんに、なんの用件だったか忘れてしまったり−−−。当たり前のようにできていたことができなくなると、自分はどうしてしまったのだろうかと不安になります。認知症の人は、このまま自分が壊れていくのではないか、という不安のまっただなかにあるといえるでしょう。
また、認知症の人は同じことを何度もたずねる傾向がありますが、これは忘れてしまうという理由だけでなく、不安感の表れでもあると考えられます。何事にも自信が持てないため、不安感にさいなまれ、身近な人を頼ろうとするわけです。ときには信頼できると思う相手について回ることもあります。夫や妻の浮気を疑うなど、不安が高じて妄想的な嫉妬を覚えることもあります。