

認知症は心の病気ではありません。脳が病的に変化することによって、何かを記憶したり、場所や人などを認識したり、物事を判断、推測するといった知的機能が低下する、体の病気です。
これらの症状は認知症の「中核症状」と呼ばれています。徘徊や妄想、幻覚などの「周辺症状」と呼ばれる精神症状は、この中核症状が原因で起こります。このような症状は、知的機能の病的な障害によって起こるのですから、認知症の人がこういった行動を起こしても、決して心が病んでいるわけではないのです。
記憶したり、認知したりする能力はたしかに低下しますが、喜怒哀楽などの感情が失われるわけではありません。「ぼけてしまえば本人は楽だ」ということはないのです。認知症の人は、周りに迷惑をかけていることや、自分がどう見られているかをしっかり感じとっています。まず家族などの周りの人が、認知症に対する正しい知識を持って接することが大切です。