

認知症を引き起こす原因によっては、手術や薬物療法によって症状を完全に解消したり、改善できたりするものがあります。例えば、慢性硬膜下血腫は、血腫を手術で取り除くと認知症の症状がなくなります。ただし、発見が遅れると、血腫によって脳が長期間圧迫されて脳細胞の損傷が進むため、手術をしても完全に症状が解消されない場合もあります。正常圧水頭症や脳腫瘍、甲状腺機能低下症による認知症の場合も同じようなことがいえるので、急にもの忘れが激しくなるなどの症状が現れたら、早めに医師の診察を受けることが大切です。
また、1999年末に日本でも塩酸ドネペジル(商品名アリセプト)というアルツハイマー病治療薬が認可されました。アルツハイマー病を完全に治すことのできる治療法はありませんが、この薬によって症状の進行を半年から1年程度遅らせることができます。脳血管障害についても、脳梗塞の再発防止により、認知症の悪化を防ぐことができます。