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BPSD(行動・心理症状)

びーぴーえすでぃーこうどうしんりしょうじょう

認知症の症状は「中核症状」と「BPSD(行動・心理症状)」に大別できる。中核症状は脳の細胞が壊れることで直接起こる記憶障害や見当識障害、理解・判断力の低下などを指すのに対し、BPSDは本人がもともと持っている性格、環境、人間関係などさまざまな要因がからみ合って現れる症状を指す。介護者が対応に苦慮することが多い、暴言や暴力、興奮、抑うつ、不眠、昼夜逆転、幻覚、妄想、せん妄、徘徊、もの取られ妄想、弄便、失禁などはいずれもBPSDだが、人それぞれ現れ方には違いがある。

BPSDはかつて、中核症状に対して「周辺症状」と呼ばれていたが、近年は「認知症の行動と心理症状」を表わす英語の「behavioral and psychological symptoms of dementia」の頭文字を取ったBPSDという名称が一般的になりつつある。

またBPSDには抗不安薬や抗精神病薬などの薬物で抑え込む治療が行われていたが、近年は回想療法や音楽療法といった非薬物療法で症状を改善しようという流れに変わってきている。また、副作用が少なく穏やかに作用する漢方薬も活用されている。

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