心理療法の一つで、過去の記憶を手掛かりに、その人の人生を振り返ることで、精神の安定を図る。1960年代にアメリカの老年精神科医が高齢者のうつ病治療として始めたもので、認知症の非薬物療法として使われるようになったのは90年代からと言われている。認知症は最近の記憶は失われても、古い記憶は比較的最後まで保たれる。聞き手は、認知症患者の幼い頃の写真や遊び道具、仕事をしていた時に使っていたものなどを手掛かりに、これまでの経験や培ってきた知恵を聞き出す。回想することで当時の記憶がよみがえって情動が活性化するだけでなく、自分の人生を再発見し、気持ちを前向きにする効果がある。
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