
あなたが無理をしないことが、わたしの安心です
~家族に伝えたい、認知症のわたしの気持ち~
家族の誰かが介護の中心になってくれていること、本当に感謝しています。
でも、どうかひとりで抱え込まないでください。
わたしのことで、あなたが疲れすぎてしまうのは、何よりつらいことです。
みんなで少しずつ力を分け合ってくれたら、わたしもうれしいです。
そして、関わる人がバラバラではなく、ひとつの方向に向かって協力し合ってくれると、わたしも安心して過ごせます。
「この人が中心になってくれている」と思えるキーパーソンがいてくれると、話がスムーズになります。
それは、女性でも男性でも関係ありません。
わたしが心から信頼できる、やさしくて落ち着ける人がいいんです。
介護にはお金の心配もあると聞いています。
でも、地域包括支援センターやケアマネジャーさんが相談に乗ってくれると聞いて、少しホッとしました。
わたしのことで悩みすぎないように、どうかいろんな制度を上手に使ってください。
そして、わたしが認知症になったことを、恥ずかしいと思わないでください。
これは誰にでも起こることです。
近くの人に話してくれたら、見守ってくれたり、あなたの支えになってくれたりするかもしれません。
「認知症の人と家族の会」みたいに、似たような経験をした人たちがいる場所に行くのも、きっと心が軽くなると思います。
あなたが少しでも笑顔でいられる時間が増えたら、わたしもきっと安心できます。「あなたが無理をしないことが、わたしの安心です」