ー お便り紹介 ー
春夏秋冬の冬のとき北関東・Bさん 女
ものわすれが出現してからケアのやり方や施設云々も最後まで解決できない問題がつきまといます。母はホームで一生を終えると思っていましたが、体調が悪化して系列病院に入院、来るべき時が来たと覚悟しました。医師からは「中心静脈カテーテル」などの提案がありましたが、なんだか苦しそうに感じたので、同意しませんでした。食べられなくなったらそれが寿命です。その後病院の隣にある特養の枠が空いたので特養に入ることができました。そこでは看取りをお願いしました。人による介助がなければ生きていけません。専門医の予言どおり、およそ8年で寝たきりになってしまいました。特養に移ってからは少しずつ口から食べるようになって「元気になってしまい」ました。変な表現ですが、高齢者にとって医療よりも介護が大切な場面もあることを認識しました。母の場合積極的な治療を行っていたら、もう亡くなっていたかも知れません。一方で、ホームも含めて入所には毎月それなりの費用が必要で、資金の問題は解決できない問題です。特養で本人はどんなことを思いながら生きているんだろうと考えたり、葬式のやり方で意見が対立したり、相続はどうなるんだろうとか、そんなことで悩んでいる私がいます。
勉強したくて…東京都・Dさん 女
8年前までレビー体型認知症の実父を介護していました。実母86歳が物忘れが増え、家族としてはMCIではと思っています。現在、わたしは認知症外来専門の病院で専門職についており、父の介護中から認知症について関心があり、年齢的にもフレイル子防や認知症と診断されても地域と共に生きるという選択を皆ができるようになり(当たり前に)何かできることがないかと考えています。いろいろな勉強させていただきたく、入会を希望いたしました。
妻への愛が一層深まりました愛知県・Fさん 男
妻は68歳で認知症と告知されて8年になりました。現在特別養護老人ホームで元気で穏やかに過ごしています。全面的な面会制限は今も続いており、週1回10分の面会を続けています。手を振りながら話しかけると、笑顔が出ます!その笑顔が何にも代え難い私への最高のプレゼントです!私も元気が出ます!振り返れば、最初の頃は数々の症状に振り回されてイライラの毎日でした。抱え込んではいけないと、私は外部に救いを求めました。市の交 流会から始まり、更に家族支援プログラムを受講し、認知症カフェにつながり、多くの介護仲間に恵まれて、笑顔を忘れず寄り添ってこられ ました。感謝です。認知症になって悪い事ばかりではありませんでした。介護を通して妻への『愛』が一層深まりました。その証として2人で歩んできた道のりを2冊の本にして出版し、貴重な財産になりました!妻には『よく頑張りました賞!』をさし上げたいと思います。
もっとやってあげられたかも群馬県・Gさん 男
昨年、夏に父が、秋に母が亡くなりました。2年という自宅と実家往復の、過ぎてしまえば短い遠距離介護でした。1年半前に初めてつどいに参加させていただき、どうしてよいかわからない心の内を毎回とても丁寧に聴いていただきました。本当に感謝の 気持ちでいっぱいです。父が亡くなってからは、ほとんどの時間をロングショートで過ごすことになった母、もっと自宅で過ごしたかっただろうなと母の想いを振り返れるようになりました。今になって理解できることもあり、後悔の気持ちはありませんが、もっとやってあげられたかもしれないと思えるようになりました。これからはこの経験を生かせるように過ごしていきたいです。本当にありがとうございました。