ー お便り紹介 ー
面会も愛情です青森県・Aさん 男
妻が特養に入所してからもう少しで三年、入院を入れると三年半、コロナ禍も広がり、面会も出来なくなり半年以上、現在はウイルス検査で、予約面会は出来るようになり、週一回以上は必ず出掛けていますが、時すでに遅く見て笑っていたのも、今は過去の笑える話題で、笑顔の反応はある時もありますが、目を合わせる事は有りません。それでもマッサージや話し掛けを欠かしません。虚しい面会ですが、これも愛情と思い命ある限り続けます。最近のニュースで老老介護に於いて痛ましい事件がおきていますが、ひょっとしたら自分に起きていたかもしれないと、心が痛みやりきれない辛い思いがあります。
一番安心できるのは自宅群馬県・Dさん 女
今年の夏は本当に暑かったですね。涼を求めて7月と8月に家族と一泊二日の小旅行に行きました。夫も朝の散歩やお花畑の散策など楽しめたようでした。一方で温泉の大浴場に入るのは難しく部屋風呂を余儀なくされたり、フルコースの食事に戸惑ったり、落ち着かない様子も見られました。また出先でのトイレも心配の種。ユニバーサルトイレが設置されたサービスエリアは便利ですが、それらがないところでは男子トイレに一緒に入ることもできず困りました。認知症の人にとっては自宅が一番安心できる場所であって、旅先は居心地の良い場所ではないのかと実感させられました。
アドバイスが心強い岡山県・Eさん 女
2月に姉と二人で母の胃ろうか看取りかの決断で相談に伺いました。岡山県支部の代表、副代表に非常に親身にアドバイスをいただきました。その後、母は病院の方々のおかげで食事をとれるまでに回復し、今後は様子をみながら施設への移動を待つ状態までになりました。出来れば家で母を介護したいのですが、現状ではかなり難しいらしく、母のためにも車椅子に乗れるまでにまずはリハビリをしてもらい、食事を安定して食べられるようになって…とステップを踏んで少しでも寝たきりから回復するようにと考えています。またご相談に伺う事もありますが、その際にはどうぞ宜しくお願い致します。代表、副代表のアドバイスは心強いです。
直前の記憶がありません東京都・Fさん 男
妻(75歳)がアルツハイマー型認知症と診断されたのが2016年、認知症の記憶障害の影響がはっきりしてきたのが2018年です。妻の現状は、「直前の記憶がない」ことに起因します。直前の記憶がない、できないというのは、本人にとっては不快であり、不安だろうと思います。例えば、次にやることがわからず、それでも家事をしなければという意識はあってウロウロしています。料理も段取りがわからなくなり、できなくなりました。カレーを作るから玉葱を切ってと指示するとそれなりにできますが、切っているうちに、なにを作ろうとしているのか忘れて切り方が違ってきます。一方、食後の片づけは積極的にやろうとし、実際にやってくれています。本人も、自分でできることとできないことの区別がついている感じです。直前の記憶がないことに関連するのかどうかわかりませんが、目の前にあっても気づかないことが増えました。相手の話が理解できないようで、会話が成立しないこともあります。本や新聞、テレビも理解できないようで見なくなりました。ドラマやニュースのストーリーが理解できないようで、途中でテレビを消すことが多くなりました。「楽しむ」ことや「共感」したり「感動」することもなくなったように見えます。人が人らしくあるためには、昔の記憶もさることながら、今の記憶、直前の記憶の積み重ねがあってのことと思います。でも、それをサポートすればそれなりに生きていけますので、本人の「不安」を「安心」に変えるサポートを続けていければと思っております。