ー お便り紹介 ー
介護はきれい事ではない兵庫県・Cさん 女
母(80歳代)はアルツハイマー型認知症の終末期の状態です。昨年11月より療養型終末期病院に入院して経鼻経管栄養を受けております。母は、父に100%尽くしてお世話を続けてきましたが、3年位前に父が特養に入居すると、魂が抜けていくようにいろんなことができなくなっていきました。認知症外来で検査をすると、脳の萎縮がかなり進んでおり3分の1しか残っていない10〜15年の経過があったはずだが、気づかなかっただけだと言われました。昨年6月に父が他界しましたが、そのことをわからずにいる様子は、私にとっては救いであり、悲しみを和らげてくれました。両親は私を理想的に育てることを生きがいにしていたので、幼い頃から結婚するまで自由というものがほとんどありませんでした。両親に縛られ続け、今に至っても母に縛られ続けています。表向きに「親孝行な娘」を演じても気持ちがついていけず苦しいばかり。専門職でありながら、仕事に専念できないまま年齢ばかり上がってしまうもどかしさでいっぱいです。母が亡くならなければ、自分の人生は前に進まない、そう思う自分がいます。介護は決してきれい事で片付けられる話しではないことが現実なのだと思います。今の経験を活かしながら介護家族を支える存在になりたい、同時に支えてもらえる場に身を置きたいと思います。
元気で暮らしてほしい和歌山県・Eさん 女
6年前にアルツハイマー型認知症と診断された80歳代の母は要介護2となり、父と二人の生活をしております。父も80歳台、脳梗塞の後遺症があり、以前は要支援1でした。今は少し不自由ながらも、自立した生活を送り、母の世話やサポートもしてくれています。元気に一緒に暮らし続けられるようにと願っています。
今思うこと福井県・Fさん 女
夫の様子がおかしくなり、診断の結果アルツハイマー型認知症と診断されました。その当時は病気について何の知識もなく、夫に対して怒ったり、お互いに怒りをぶつけ合っていました。これからだんだんと夫が自分のことができなくなり、介護がますます必要になってきます。でも、これではいけないと教えてもらったり、本を読んで理解してきました。わかったつもりでも、日常生活の中では、怒ったりしてしまいます。今、大切に思うことは、夫が平穏な心で穏やかに人生を終わってほしいということです。先のことはわかりませんが、私が先になってしまうかもしれません。隣に息子家族がいるので安心ですが、これからも「つどい」で情報や周囲の人たちからの話しを聞いて、私なりの介護をしていきたいと思っています。
サラバ介護ストレス秋田県・Gさん 男
介護とは支援することですが、ともすれば、あれもこれもとどんどんため込んで、ストレスを増長させていくようです。そこで、ストレスから逃れる大事なこととして、「できなくなったこと」を理解し、それを認めて割り切る判断です。そしてそのことは、専門職に委ねることで、とても気楽になれます。一方「できること」を支援することで、すごく喜んでもらえるし、そのやりがいがより介護への意欲を強くし、不思議とストレスが消えていきます。ひとりで苦しまないで、自分にできることで頑張りましょう。