-
認知症の人と家族の会
会報誌「ぽ〜れぽ〜れ」2024年11月号(532号)
ー お便り紹介 ー
世界アルツハイマーデーに参加しました佐賀県・Aさん 男
私は精神科に勤めながら、個人で『家族のための認知症講座』をしております。
9/21 世界アルツハイマーデーに参加させていただき、同じ思いをもった仲間がたくさんいることに勇気をいただき嬉しく思いました。自然と涙が出ました。
認知症になっても誰もが笑顔で過ごせる世の中にしたい。介護を自分が犠牲になることなく希望をもってできるようにしたい。会の皆様もそのような思いを持っておられるのではないでしょうか。私も同じです。自分にできることがあれば、認知症の方とご家族のために少しでも協力させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
これから、もっと福島県・Dさん 女
介護施設に勤務していた時の利用者さんとその家族との出逢いで学ぶべき事が多くありました。支え合う絆を感じました。その学びから認知症を患っている方や周りの方の声をもっと知りたい、本当の声を聞きたい、寄り添いたい、そして心のこもった支援をしたい。そう思いました。
大人用の紙パンツについて福島県・Fさん 女
若年性認知症の夫と二人暮らしです。ここ1年で症状が進み紙パンツを使うようになりました。種類の違い、どのサイズを使ったらいいかわからず、履かせるのに苦労する毎日です。下着と同じサイズにして履かせても手を入れてしまい脇から漏れ、布団や服を汚してしまい毎日あたふたしています。この商品でいいのか迷いながら使っていますが、最近、お試し用として数枚単位で売っているものがあること、満足できなかったら全額返金というキャンペーンを期間限定で行っているメーカーがあること、商品サイトで相談できることを地区会の会員さんから教えてもらいました。毎日使うものなので、ごみとして捨てることの大変さ、面倒さや、費用もばかになりません。おむつに係る費用の医療費控除制度もあるようですが、医師が証明書発行に難色を示したり、医療機関の発行料金も明確に公開されていなかったり、使いにくい制度だと感じます。口に出しにくい話題ですが、同じような思いをしている方や、工夫の仕方を知りたいと思いました。
ー 私の介護体験談 ー
「家族の会」との出会い 〜義父を介護する長男の妻〜福井県支部
〜義父の異変〜
冷蔵庫を開けると3連パックのハムが3つ。
また違う日にも。また別の日にも。
魚や焼き豚など全く同じ食材が、2、3日置きに買い物に行くたびに増えていく。
この頃から義父の様子が少しおかしいと思っていました。
ある日、入浴時にお風呂の電気がわからず、「これは放っておくことはできない」となりました。
主人からみんな心配していることを義父に何度も伝えてもらい、何とか病院を受診することができました。
今思えば、車の運転も思い当たることがありヒヤッとします。運転免許証も一つのきっかけがあり、それも本人を心配している思いを伝えて何とか返納できました。
〜不安と孤独感の中で〜
ホッとしたのも束の間、もともとアルコール依存もあったようで、飲酒量が増えて飲みすぎによる嘔吐を繰り返す日々。これはかなり前からあり、その後の片付けがなんとも辛くて、悲しくて。
アルコール依存と認知症の問題は、家族間では解決方法を見いだせず市役所へ相談に行くと「同居で、今の状況では難しい」との回答。本当に困りました。このまま一生続くのかと孤独感で一杯になりました。このままでいいのか、このままでいい訳がない。
〜「家族の会」との出会い〜
そんな時、広報誌で「家族の会」を知り、参加させていただきました。何か参考になるかと、少しの期待と大きな不安もあ りつつの参加でした。
そこでは、誰かに否定されることはありませんでした。
誰かを否定することもありません。ただただ、受け入れてもらえて、人の話をじっくり聞いてもらえる空間でした。
一人で抱え込まないこと。
一人で悩まず、だれかに相談すること。
これが大事なのだと気づかされまし た。
共感しあうこと。これも認知症のことに限らず大切なことだと思います。
「家族の会」では、人生経験豊富な方々の何歩も先を読む姿、経験、知恵があり、専門職の方の専門知識と経験があります。
そのすべてに助けられています。
私の心のどこかで支えになっていて、一つの居場所なのかもしれません。そして、この「家族の会」で得たものを、家族間で共有することも重要だと思います。この会に巡り会えて、心強く思います。ありがとうございます。そして、これからもよろしくお願いします。