中核症状とBPSD(行動・心理症状)はどう違う?

当事者の声

わたしの行動にも、ちゃんと理由があるんです

~中核症状とBPSD、その違いと意味~

認知症とともに生きる中で、私たちには大きく分けて2つのタイプの変化が起こると言われています。
それが「中核症状」と「BPSD(行動・心理症状)」です。

中核症状は、脳の働きそのものが変わってしまって起きること。
たとえば、すぐに忘れてしまったり、道順がわからなくなったり、使い慣れていたはずの道具、手順を間違えてしまうことがあります。
これは、認知症になれば誰にでも起こる、ごく基本的な変化です。私たちも、戸惑いながらそれを受け入れています。

一方で、「BPSD(ビー・ピー・エス・ディー)」と呼ばれる行動や心の変化もあります。
怒りっぽくなったり、夜眠れなかったり、「あの人が物を取った」と言い出したり――
これらはすべて「行動・心理症状」と呼ばれ、私たちの心の奥にある不安や混乱、環境へのストレスが原因で現れるものです。

たとえば、知らない人が家に入ってきたら、誰でも緊張しますよね。
私たちも同じで、何が起きているのか分からないとき、不安になって強く反応してしまうんです。
そんなとき、「どうしてそんなこと言うの!?」と叱られると、もっと混乱してしまいます。

でも、もし「どうしたの? なにか心配なことがあった?」と聞いてくれたら、気持ちはずいぶん落ち着きます。
BPSDの裏側には、いつも「わたしなりの理由」があるんです。
それに気づいてもらえるだけで、私たちは救われます。

私たちは、ただ「困った人」ではありません。
安心したい、わかってほしい、尊重されたい――そんな思いが、心の奥にあるのです。