健常者と認知症の人の中間にあたる段階(グレーゾーン)を、MCI(Mild Cognitive Impairment:軽度認知障害)という。認知機能(記憶、決定、理由づけ、実行など)のうち1つの機能に問題が生じてはいるものの、日常生活には支障はない。認知症になった人は全員、程度の差はあれ、MCIの時期を経験していると考えられる。
MCIはPETやVSRADで診断できることも多いが、MCIになったら必ず認知症になるわけではない。ただしMCIの原因となる原疾患を放置すると、認知機能の低下が続き、5年間で半数が認知症に進行するので、認知機能の低下を抑えるための適切な対策が必要である。
認知症キーワード
MCI(軽度認知障害)
えむしーあいけいどにんちしょうがい
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