「パーソンセンタードケア(Person Centered Care)」は、イギリス生まれの臨床心理士、故トム・キットウッド氏が提唱した認知症介護の理念。従来の医学モデルで行われてきた介護施設や介護者中心の一方的な介護を再検討し、認知症患者の個性や人生、尊厳などとしっかり向き合うことで、「その人を中心とした最善のケア」を目指す。イギリスでは高齢者サービスを行う際の国家基準に取り入れられていて、日本の介護現場でも導入されつつある。
具体的な方法としては、認知症患者の行動を6時間以上連続して5分ごとに観察し、どんなときにどんな行動や状態にあるかを記録する「認知症ケアマッピング(DCM)」というツールを利用。認知症患者の隠れたニーズを探り、ケアの改善に役立てている。
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パーソンセンタードケア
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それでも「認知症にやさしい社会」へ
このところの猛暑、酷暑の連続は、この地球環境の自己回復の破綻を示す悲鳴かもしれないように、私たちの社会保障の基盤である支え合うシステムが、やはり機能不全の前兆なのではないか。
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5年前、「認知症」をかく語った
認知症を巡る環境は国際規模で大きく動いている。日本を含む世界で認知症の人が発信し連携している。先日、パソコンのデータを整理していたら、2012年に、あるNPOの冊子に寄稿した文章が出てきた。この年に厚労省から「今後の認知症施策の方向性について」が出されている。
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朝花の唄
目を上げればいつだってそこに噴煙を上げる桜島がある。錦江湾に浮かぶ桜島を眺めて育てば、この私だって気宇壮大なヒトカドの人物になったかもしれないではないか。「ならないならない」と隣りの運転席のヨコカワは即座につぶやくが…