認知症の症状の1つで、自分が排泄した便を手でいじったり、壁や床にこすりつけたりすること。自分でおむつを外し、体や寝具に便を塗りつけるような行為も見られる。介護者を困らせたり、わざと汚いことをしようとしたりしているわけではなく、おむつの中に便が出てしまったために気持ち悪くて自分で何とかしようとしている場合が多い。介護する側は匂いや処理に苦労し、つい声を荒げてしまいがちだが、叱らずに本人の不快感を取り除くことが大切。「気づかなくてごめんね」などと声をかけて風呂場に誘導するなど、本人の気持ちに寄り添った対応を心がける。
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