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「影を慕いて 男性介護者の喪失と葛藤」 〜海が二人を支えてくれた〜 田中孝さん 保子さん・鳥取県境港市

概要

境港市で暮らす田中孝さん(81)は、アルツハイマー型認知症と診断された妻、保子さんを10年以上自宅で介護してきました。

保子さんは長崎県の伊王島出身で海に囲まれて育ったため、海が大好き。
認知症が進行し、さまざまなものに反応しなくなっても、海に連れ出した時だけは、言葉が出たり楽しそうに歌を歌ったりしていました。
しかし、保子さんの病状はさらに進行し、2014年8月、孝さんは保子さんを認知症病棟に入院させる決断をします。

2019年11月に保子さんは75歳で亡くなりましたが、孝さんは噓をついてごまかして保子さんを入院させたことを未だに後悔。その一方で、自分には限界だった、仕方なかったのだと自分に言い聞かせてきました。
最期は老衰で穏やかに眠るように亡くなったことが、孝さんの苦しみを少し軽くしてくれています。(13:39)

【2021年2月8日公開】