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前編
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後編
概要
ー 前編 ー
2023年1月。中見川清秀さん(61)が若年性認知症と診断されてから10年、妻の真理子さんと故郷の栃木県で暮らし始めてから5年が経ちました。
清秀さんの病状は進行し、ものをうまく飲み込めず、点滴で水分をとっています。しかし体に水分を入れれば痰が出やすくなり、吸引するたびに清秀さんが苦しむため、真理子さんはかかりつけの小坂医師と相談し、点滴をやめることを考えていました。
点滴を中止した翌日の1月16日、清秀さんは自宅で共に暮らした真理子さんやペットたちに見守られながら、静かに息を引き取りました。遺影を前に、「まだ亡くなったという実感がない」と語る真理子さん。遺影に選んだのは、清秀さんが真理子さんに向かって優しく微笑んでいる写真でした。(8:44)
ー 後編 ー
中見川清秀さん(享年61)が亡くなって1か月後、妻の真理子さんは59歳の誕生日を迎えました。
清秀さんが誕生日プレゼントを贈ってくれたことや、「病気になってごめんね」と話していたことなどを思い返しながら、「認知症になったけれど、最後まで豊かな感情を持ち続けていた」と話します。
それからしばらくして真理子さんは、発達障害の子どもたちが放課後を過ごす「寺子屋うりずん」で働き始めました。
「子どもたちから『真理子先生』と呼ばれるのがうれしい」と笑顔を見せる真理子さん。ゆっくりとのんびりと、ともに歩んできた清秀さんとの日々は宝物です。
「無理に前を向かなくてもいい。自分の気持ちを大切に生きていこう」と、新しい生活を始めています。(9:17)
【2023年6月22日公開】
ゆっくりと のんびりと 真理ちゃんと一緒に 〜若年性認知症夫婦の選択〜 Part 1〜3
ゆっくりと のんびりと 真理ちゃんと一緒に 〜若年性認知症夫婦の選択〜 Part 4
ゆっくりと のんびりと 真理ちゃんと一緒に 〜若年性認知症夫婦の選択〜 Part 5
ゆっくりと のんびりと 真理ちゃんと一緒に 〜若年性認知症夫婦の選択〜 Part 6