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安心が安全につながる地域を目指して(稲沢市)

概要

ー 講演 認知症初期集中支援チームの取り組み〜愛知県稲沢市〜北津島病院 理事長 院長 野島 逸さん ー

2018年12月1日、愛知県稲沢市の名古屋文理大学文化フォーラムで、稲沢市市制60周年を記念したイベント「安心が安全につながる地域を目指して~高齢社会のキーワード:フレイルと認知症~」が開催されました。
第一部では北津島病院理事長の野島逸医師が、2018年4月にスタートした「稲沢市認知症初期集中支援チーム」の取り組みについて講演。
認知症初期集中支援チームは、医療機関のほか、地域包括支援センター(行政)、介護施設など、さまざまな公的・私的機関が連携し、認知症になっても住み慣れた地域で心地よく暮らせるように患者さんやご家族を支えています。
野島医師は「認知症の診断がついていない段階からサポートが始まります。認知症かもしれないと不安を感じたときは相談してください」と呼びかけました。(8:35)

ー 講演 フレイルと認知症 国立長寿医療研究センター 長寿医療研修センター長 遠藤 英俊さん ー

フォーラムの第二部では、国立長寿医療研究センターの遠藤英俊医師が「フレイルと認知症」について講演を行いました。
フレイルは老化にともなって現れるさまざまな症状を指し、高齢化が進む中で注目されています。
認知症とも密接なつながりがあり、フレイルに当てはまるようになると介護認定を受ける人が増え、死亡率も上昇します。一方、病気になりきっていない状態なのでフレイルの段階で運動や栄養改善をすれば、元に戻る可能性があります。
「認知症をゼロにすることはできないけれど、ある程度は予防することができます。
まずはフレイルのサインに気づき、対策を始めてほしい」と遠藤医師。さらに具体的な方法として、歩くことや知的活動を紹介しました。(9:22)

ー パネルディスカッション 安心が安全につながる地域を目指して ー

第三部では3名のパネリストが登壇し、パネルディスカッションが行われました。
冒頭、大分県宇佐市の安心院地区で行われてきた認知症予防教室「けんこうクラブ」の様子を動画で紹介。
けんこうクラブは認知症予備軍とも言われるMCI(軽度認知障害)対策のために始まった活動で、宇佐市社会福祉協議会の保健師として運営にかかわってきた大久保みゆきさんは「MCIと診断されていた18名中16名は認知症に移行することなく、今も元気に参加しています」と話しました。
遠藤医師も「頭や体を使う活動は大事。自分たちの意思で主体的に活動していることがさらにいい効果を生んでいるのでは」と指摘します。
なお、愛知県は老人クラブの加入率が全国第一位です。稲沢市老人クラブ連合会の柿沼晉会長は、ゲートボールなどで健康維持や趣味を通じた生きがいづくりに励んでいる様子を紹介しました。(15:18)

【2019年3月15日公開】

出演者

野島 逸(のじま すぐる)さん

医療法人回精会北津島病院理事長・院長。神経内科専門医、認定内科医、精神保健指定医、臨床研修指導者講習修了。専門は内科、神経内科ながら、精神科の診療経験も豊富。普段から睡眠や食事、歩行等、患者ご本人やご家族の生活を見据えた治療・生活指導を心掛けている。また、漢方を含めた東洋医学も積極的に取り入れる一方、地域貢献など院外での活動にも積極的に行っている。

遠藤 英俊(えんどう ひでとし)さん

国立長寿医療研究センター長寿医療研修センター長。名古屋大学医学部大学院修了。米国国立老化研究所客員研究員を経て、国立療養所中部病院内科医長となる。日本認知症学会理事、日本ケアマネジメント学会理事、日本高齢者虐待防止学会副理事長等。『最新ボケない!元気脳のつくり方』等認知症に関する著書を多数。「老いに寄り添う医療を目指す」をモットーに認知症医療に取り組む。

柿沼 晉(かきぬま すすむ)さん

稲沢市老人クラブ連合会 会長。愛知県老人クラブ連合会 理事。愛知県後期高齢者医療制度に関する 懇談会 委員。稲沢市社会福祉協議会 理事。稲沢福祉まつり 運営委員会 委員長。稲沢市敬老式実行委員会 委員長。稲沢市生活支援体制整備推進協議会 会長。尾張西部圏域福祉有償運送運営協議会 副会長。稲沢市国際友好協会 理事。稲沢市都市と緑のマスタープラン策定委員会 委員。

大久保 みゆき(おおくぼ みゆき)さん

平成16年より福岡大学の研究事業(認知症予防事業)に携わる。平成22年より宇佐市社会福祉協議会で認知症予防ファシリテーターとして認知症普及啓発および認知症予防教室を展開。平成27年より認知症地域支援推進員として活動。