体験談〜本人の声、家族の声〜

認知症の人と家族の会 
会報誌「ぽ〜れぽ〜れ」

2019年1月号(462号)

ー お便り紹介 ー

「家族の会」の方々に感謝東京都・Aさん 女

平成24年夏に家族で実家に帰省をしたら、父が亡くなってから約20年間一人暮らしをしていた母の様子が一変していました。
孫がわからず、私の従姉妹と思ってしまってました。おまけに、冷蔵庫の中には卵パック4箱、ソーセージ20本、うどん8袋、おにぎり7個、その他いつ作ったかわからないひじきやかぼちゃの煮物など、これ以上冷蔵庫の中に食品を入れられないほどで、一人暮らしの人の家の冷蔵庫の中の状態ではありませんでした。
家族皆、「あーぁ、おばあちゃんボケた」と。そんな状態の母を一人にはしておけない、かといってすぐに母が東京の私の家に来て、同居するわけがない。職場に介護休暇届を提出して、娘の私が家族を東京に残して、新潟の実家に帰って、母との二人暮らしをしながら、母の介護生活がはじまりました。
あのしっかりしていた母が、毎日朝から晩まで、「今日は何月何日何曜日?」。毎朝食べるパンが気になるらしく、「パンがない、パンがない」と、何回も同じことを言う。新聞のチラシ2枚を3時間も見てる。それが、終わると横になるだけ。あれだけ毎日出かけていた人が、毎日横になっているだけ。
そんな姿を側で見ているのがとても辛く、実家の2階や近くの公園で毎日泣いていました。介護うつ状態になっていたころに、「家族の会」に参加されている人と知り合いになり、私もつどいに参加させていただきました。そこで、自分の辛い気持ちを泣きながら話をしたり、もっと大変な人の話を聞いて、精神的に助けられました。同じ境遇の人と出会えた、同じ境遇の人と共通の話題で話ができて共感できました。「家族の会」に支えていただき、本当に感謝しています。今後は、自分が何かできることを何かの形で返してあげられるような私になりたいと思っています。

自分にできることを模索埼玉県・Fさん 女

母が祖母を介護していた時に、「家族の会」に参加させていただきました。当時は「呆け老人をかかえる家族の会」という名称でした。個人的には親しみがありました。しばらくの間、会とは疎遠でしたが、紆余曲折あり、現在、居宅のケアマネジャーの仕事をしています。再び現場でいろんな方と接する中で、認知症ケアや認知症その人と家族の思いに関心が高まっています。自分にできることを模索しながら、また会に参加できれば幸いです。

告知できません静岡県・Gさん 女

80歳代の実母は、2年前にアルツハイマー型認知症と診断された。実母は、自分の頭がおかしくなったと嘆いている。認知症にはなりたくないと言っています。性格から伝えない方がいいのかなとも思います。ケアマネジャーもそう思っています。ドクターもそれでいいのではと言います。本人は認知症と思っていないので、デイサービスや訪問看護を嫌がるので困っています。

保佐人がつきましたが…奈良県・Hさん 女

78歳の実母、要介護3で一人暮らしをしています。ヘルパーさん、ケアマネさんに恵まれ、私は助かっています。しかし、デイサービスは嫌がり、半日のリハビリデイに週1回行ってくれますが、慣れてくるとわがままになったり、他の利用者さんからクレームが出てきたりと、ヒヤヒヤ。
一昨年、お金の管理もできなくなったので、成年後見人制度を利用し、保佐人がつきましたが、この選択が良かったのかどうか、今でも心に引っかかっています。(申請人は私です)。母が亡くなるまで解約ができないこと、母の預貯金額を把握しづらい状況が不安に繋がります。
母は一人で近所をウロウロしたり、外出をしているので、おすすめのGPSがあれば教えてほしいです。

※ 会員様からのお便りを原文のまま掲載しております。