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遠藤英俊先生の認知症基礎講座2

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概要

認知症専門医の遠藤英俊さんが認知症医療とケアの進歩を解説します。(2010年収録)

ー クリップ 1 認知症の医療とケア この10年の変化 ー

10年ほど前まで、認知症は「手立てがない病気」とされてきましたが、塩酸ドネペジルという薬が開発され、病気の進行を遅らせることは可能になっています。ケアにおいても、認知症の人の視点や思いを大切にする「パーソンセンタードケア」が浸透してきました。多くの施設がこの10年で集団ケアから個別ケアに移行するという大きな変化を遂げたことは、大きな進歩と言えるでしょう。新薬の研究も進められ、メマンチンなど3つの新薬が厚生労働省に使用許可を申請中です。あと1~2年ほどで使えるようになる可能性があり、これまでの塩酸ドネペジルでは効果がない場合でも新しい薬が使えたり、併用することでより効果を出したりすることが期待できます。

ー クリップ 2 認知症の人の心を知る ー

認知症の人にも感情や気持ちがあり、人間としての尊厳を重視しながら接するのは当たり前のこと。近年は、本人の思いを重視する「パーソンセンタードケア」が浸透しつつあります。認知症の人にこそ、不安や混乱を解決するための心のケアが必要で、ともに生きる「ケアパートナー」という立ち位置でケアを提供することが求められているのです。また、高齢化社会が急速に進む中で、たとえ認知症になっても安心して生活していける地域づくりをしていくことも大事です。まず人と人とがつながり、それが地域全体に広がれば「見守る環境」ができあがります。家族や地域の人、医療者、行政などが協力し、地域づくりを進めていく必要があるでしょう。

ー クリップ 3 画像診断 最前線 ー

認知症の診断では、CTやMRIなどを使用して、脳の「形」の変化を画像で確認。さらにSPECTや脳PETといった検査で、脳の血流や脳の代謝など「脳の機能」の変化を調べていきます。こうした脳の画像診断では、原因もわかるようになってきました。最近では、脳の表面の血流状態を調べることで、刺激に対する脳の反応を推測できる「近赤外光脳計測装置」が登場。「その人に合った効果的な刺激」を見つけ出し、「刺激を与えることで脳の血流を活性化させて認知症を予防・治療しよう」という研究も進められています。

出演者

遠藤 英俊(えんどう・ひでとし)さん

遠藤 英俊(えんどう・ひでとし)さん

国立長寿医療研究センター 内科総合診療部長
長寿医療研修センター センター長

遠藤 英俊(えんどう・ひでとし)さん

1982年、滋賀医科大学卒業。1987年、名古屋大学医学部大学院修了。その後、市立中津川総合病院内科部長、国立療養所中部病院内科医長などを経て、現在に至る。老年病専門医。著者に『認知症・アルツハイマー病がよくわかる本』(主婦の友社)、『地域回想法ハンドブック』(河出書房新社)、『いつでもどこでも「回想法」』(ごま書房)など多数。

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