体験談〜本人の声、家族の声〜

認知症の人と家族の会 
会報誌「ぽ〜れぽ〜れ」

2023年2月号(511号)

ー お便り紹介 ー

義母にとって“敵”?茨城県・Cさん 女

80歳台の義母が私のことを時々認識できなくなったのは、2〜3年前からです。その頃からの対応がうまくできませんでした。「違う人じゃないよ、私だよ!」と言い張っていました。1年前に圧迫骨折をして自分では起きられなくなってしまったので、1カ月半ほど、義母と同じ部屋に寝て、夫の協力のもと、寝起きを手伝いました。
私は仕事を続けたかったので、地域包括支援センターの方に相談し、病院の先生にも協力してもらい、介護サービスの利用を勧めたところ「私が邪魔なんだろう!」と大変な怒りようでした。7月の中旬頃に要介護1に認定されたのですが、認定が決まるまでにも、話が出る度に何日も怒る始末でしたので、介護サービス利用はもう諦めました。
以前から怒ることはよくありました。ここ最近は私のことが認識できず、怒る回数も増えたため、たまたま図書館から借りていた本を見て、すがるように電話相談をしました。今は義母への対応の仕方、自分の心の持ちようを考えながら毎日を送っています。保健師さんも来てくれて、まずは介護用品のレンタルから入り、ケアマネジャーとつながっていきましょうと言ってくれました。私からは義母の味方になってくれるようお願いしました。
いろいろ考えてみますと、私たち家族は義母にとっては“敵”だったのでしょうか?

どのように対応したらいいのか教えてほしい京都府・Dさん 女

父母の介護と、仕事、合間に受験勉強をしています。前頭側頭葉型認知症と診断された70歳台の父は比較的、まだ症状が軽いので、日常生活を送れていますが、徐々に性格の変化などからトラブルが起こるようになり、コミュニティーからはみ出しつつあります。そういった介護上の生活において、わからないことや困ったことを皆さんがどのように対応されているのか教えていただきたいと思っております。

板挟みになり悩みます埼玉県・Eさん 女

認知症の父と要介護の母を介護していましたが、二人が亡くなり、数年がたちました。今はグループホームで介護職として働いています。父と同じような重度の認知症の方が入居されてきて、忘れかけていた父のことを思い出すことが多く、本当に大変だったなあと振り返っています。父は老健に数年いましたが、当時は施設に対していろいろな不満がありました。今は自分が施設職員になり、職員の大変さもわかりますし、家族の気持ちもわかるので、板挟みになることが多く悩みます。それでもやはり、家族の気持ち、ご本人の気持ちにできるだけ寄り添いたいと思いますが、日々の業務の大変さに余裕をなくし、思うような介護ができていません。

※ 会員様からのお便りを原文のまま掲載しております。