体験談〜本人の声、家族の声〜

認知症の人と家族の会 
会報誌「ぽ〜れぽ〜れ」

2021年7月号(492号)

ー お便り紹介 ー

ギューッと抱きしめて青森県・Cさん 女

コロナ禍の中「つどい」も今までとは違い、参加人数も少なく、スタッフのみという時もあります。
夫の入院(在宅介護13年)で面会できない辛い思いを、久しぶりにつどいに参加して話しました。リモート面会も2カ月に1回と会えない辛さに耐えながら、週2回洗濯物を持ち帰る時に、看護師から5分状況を聞いています。肌着を洗濯する前にギューッと抱きしめて「お父さん」と叫んでから洗濯します。つどいに参加していたケアマネさんから、病院のワーカーさんにお願いしてスマホで動画を撮ってもらったらとアドバイスをいただきました。

演じてばかりは身がもたない京都府・Eさん 女

要支援2、アルツハイマー型認知症の夫を要支援1の妻である私が在宅で介護しています。夫は記憶障害がひどく、つい先ほどの事を忘れます。忘れた事を本人が忘れるので、同い年の私は日々しんどいです。
でも、3年前に診断された時より今は、夫は忘れる病気だから仕方がないと私自身が肝に命じて接することができています。なかなか演技が必要です。女優でもないので、演じてばかりは身がもたない。夜寝る前にふたりでタブレットで音楽を聴き、夫が眠るとホッとします。

いっぱいいっぱいの父千葉県・Fさん 女

母81歳が認知症。同居の父81歳が世話をしています。次女の私が実家から5分ほど、長女が10分ほどのところに住んでいます。母は車椅子かベッドで、トイレにも行かれません。デイサービスに週3回行っているので、お風呂はOKです。
父は介護がいっぱいいっぱいなのに、ヘルパーさん等を利用するのは、よけいに気を使うと言ってOKしません。娘たちで、できることはやりますが、同居ではないのでたかがしれています。父がもう少し、柔軟な人になってくれるといいのですが…。父はプライドが高く、よく言えば努力家、「俺が看るんだ!」と言っています。ちなみに、両親はラブラブです。

※ 会員様からのお便りを原文のまま掲載しております。